千葉県の遺産相続相談室
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遺言の基礎知識
Q
Q1 遺言は誰でも書けるんですか? Answer
Q2 遺言にはどんな種類があるんですか? Answer
Q3 遺言を書くときの注意点ってなんですか? Answer
Q4 遺言の取り消したいのですが? Answer


A
Q4. 遺言の取り消したいのですが?
遺言を一度書いてしまうと、それがたとえ軽い気持ちで書いたものであっても、本人が死んでしまえば絶対の意思として固定されてしまいます。
しかし、人の気持ちはころころと変わるのが普通であって、一度書いた遺言にずっと拘束されてしまうのであれば、なかなか遺言を書く勇気も起きないでしょう。
法律上は『遺言を取消すには、遺言の方式による』と定められています。
つまり遺言は遺言で取消すのです。
しかし、実際に遺言をまた別の遺言で取消す、などと律儀なことをする人はそうそういません。そこで、法律では、遺言を取消すつもりであったことがハッキリする以上、これを取消しとして扱うという規定も定めています。以下の3つのケースの場合です。

前の遺言と後の遺言とが抵触するとき
後日前の遺言と内容が矛盾する遺言を作れば、前の遺言は取消したものとされます。例えば、10月1日の遺言で『全財産を太郎にやる』と書き、10月3日の遺言では『全財産を花子にやる』と書けば、太郎の分は後の遺言で取消されてしまい、遺言が2つあるから遺産は太郎と花子が半分ずつわけよう、とはならないわけです。ですから、遺言の日付はとても重要なのです。

遺言と遺言後の行為が抵触する場合
わざわざ別の遺言を書かなくても、前の遺言の内容にあるものを売ったり、あげたりしてしまえば、遺言を取消したものとみなされます。
例えば、『○丁目の家は太郎にやる』という遺言を書いたにもかかわらず、その後にその○丁目の家を本人が売ってしまったとします。
すると、この売ってしまったという行為そのものが、遺言を取消したものとみなされるのです。
たたし、@Aの両方の場合に言えることですが後の遺言や法律行為と抵触する範囲内でだけ、前の遺言が取消されたということになるのであって抵触しない部分があれば、その部分は取消されたことにはなりません。
例えば、『○丁目の土地と○丁目の家の2つを太郎にやる』と遺言した本人が、後で○丁目の土地を売って、その後に亡くなった場合、売られていない○丁目の家についての遺言は、なお有効なものとして残るのです。

遺言者が故意に遺言書を破棄したとき
遺言を書いた本人が、その遺言を破り捨てればその遺言を取消したことになります。
破り捨てれば遺言自体がなくなってしまうのだから、わざわざこのような規定を定めなくてもいいではないか、ということも言えますが、破り捨てたということは物質的に遺言書がなくなっただけで、あのとき書いた遺言書はいったんは成立したのだから有効である、という考えも成り立つので、わざわざこういう規定を定めたのです。
また、破り捨てるだけが破棄ではなく文字を黒く塗りつぶすような行為も破棄になります。
しかし元の文字が読める程度の抹消であれば、それは変更・訂正の問題であって、その方式が備わっていない以上元の文字がなお効力をもつことになります。
〜遺言の取消しをさらに取消すとどうなる〜
ちょっとややこしい問題ですが、例えば、遺言書の内容と抵触する形で、遺言の目的物を売ったような場合に、その売買行為が後日になって取消されたような場合です。
このような場合、売買そのものが取消されたのであるから、前の遺言が復活して有効になるのではないか、思えなくもないのですが、前の遺言を取消すことになった後の遺言や行為が取消された場合でもいったん取消された遺言の効力は復活しないことになっています。
ただし、これにも例外があって、その売買行為などが詐欺強迫によって取消された場合は、もともとその売買行為自体が本意ではなかったのであるから遺言の効力は復活するのです。
〜遺言取消権を放棄することはできるのか?〜
遺言を書いた本人は、いつでもその遺言を取消すことができるのですが、それでは困る、という者もいるでしょう。
せっかく遺言で、『自分に全財産をくれる』と書いてもらったのに、あとから遺言者の気まぐれでなかったことにされたのではたまったものではない。
この人の言い分ももっともである。
が、しかし、法律は『遺言者は、その遺言の取消権を放棄することはできない』と定めています。
だから、遺言の中で『この遺言は取消すことはできない』などと書いても、遺言者はあとからいつでもこの遺言を取消すことができるのです。
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